愛用の HANGWARE(吊り下げ時計)の電池が切れたんだけど、
電池交換を頼むと1,500円くらいかかるのかなぁ?
そこで調べてみたら、工具と電池がナント、
業者に頼むのと同じくらいの金額で買えることがわかってしまった。
しかも作業は、ハムスター並みの頭のオレでにもできるくらい簡単だと来たもんだ。
そうして貧乏人魂に火が付いた…
愛用の吊り下げ時計の電池が切れた
愛用の吊り下げ時計 HANGWARE の電池が切れました。
これね
20年以上使い続けていて、もはやどこで買ったのか、値段はいくらだったのかすら思い出せない。
だけど、このシンプルな時計を、何故かとても気に入っているのです。
まるで時計のように正確に、2年に一回の間隔で電池が切れるたび、電池交換して使い続けています。
腕時計だと夏はバンドが臭くなるし、日焼けで手首に時計型がプリントされるし、
長袖の季節ならシャツやコートの袖が擦れてボロボロになる…
こんな感じで腕時計って視認性は良いけど問題も多いんだよね。
だからプライベートでは HANGWARE を愛用していた。
こいつをズボンのベルト通しや、リュックのベルトに取り付けて、
街や野山をウロウロするのは楽しい。
なんたって腕が軽快だからね。
この時計たぶん安かったと思う。
俗にいう雑貨時計というカテゴリーの、チープな時計なんだろう。
前回電池交換したとき、店のチャラい感じの兄ちゃんに
「へっ(W、これ電池交換するんすかぁ?(WWWW」と、
あからさまに貧乏人を上から見下ろす感じで言われて、おじさんは傷ついたのである。(被害妄想)
そんなわたしに、追い打ちで「電池入れても動かないかもしれませんよぉ(笑」とも言いやがった。
高級時計だったら、こんな言われ方しないんだろうな…
もしかして、歳を重ねてヒガミっぽくなっているのかもしれないのだけど、
そう感じてしまうのだから仕方がない。爺に近づいていることは、否応なしに実感してるし…
ともかくだ、電池交換のたび、見た目は無様なおっさんのくせにだ、
いつも江戸前エルフのエルダ様みたいにオドオドするのも悲しい。
本来、おじさんという生物は、神々しいまでに無神経であるべき存在だと言うのに、
ああ、情けなや…
見た目だけは信楽焼のタヌキなんだけど、宿る心は薄氷のように脆いのだ。
ホントウなのだ。
事態を重く見たそれがしは、電池交換の方法について調べてみた。
しったらば、あらいやだ、意外と簡単そう。
工具も笑っちゃうくらい安くで売られているではないか!
2年前に電池交換したときの料金は 1,100円だったから、
この物価高だ、現在では 1,500円くらいに値上がりしているかもしれぬ。
それじゃ工具と電池を買った方が安いじゃないの!
自分でやってしまえば、わたしのチキンハートが傷つくこともないし、コストも安い。
ヨシッ!と膝を叩いてポチりました。
工具
三点支持オープナー + 固定台座セット
じつは「そこらへんの物で蓋開けて電池交換する」という実験ブログを書こうとしていました。
方法は、棒きれと腕時計の裏蓋を接着剤でくっ付けて開けるとかね。そんな感じ。
でもさ、そんなことするより専用工具を買った方が下手すりゃ安上がりだということを知ってしまって、アホらしくなっちゃってサ、ついこれ買っちゃった♪(*’▽’)
3点支持の仕様ですが、2点だけ使っても普通に開けられます。
2点で使った方が調整が楽ですね。
安いだけあって、銀色のフレーム板とビットのスライド機構との間にガタがあるので、
グラグラガタガタしていてなんだか使いにくい…
まぁ、遊びが無いとスライドできないから、ある程度は仕方ないと思うけど、
なーーんかガチャつき過ぎな気もするにゃ。ガッタガタなんだよねぇ…
まぁしょうがねぇか、安いもんね。
交換ビットは6種類あるけど、時計の裏蓋の溝にぴったり合わせるのって難しい。
もっともらしく先端形状が、四角やら三角やら丸やらのビットが6種類入っているけど、
ネジになっているので、取り付けるときに最後まで締め込むと普通は向きが合わなくなる。
だから時計の裏蓋の凹にうまくハマるところで止めるわけだが、
前述のガタもあいまってコレがムズイのよ。
ガチャガチャやっていると、しだいに鼻息が荒くなってきて、
しまいには奇声を上げてブン投げてしまいます。
まぁ、多少形が合っていてもいなくても、
時計の裏蓋の溝にハマるやつならどれでも使える、ちゃぁ使える。
丸い形状のを決め打ちで使って、軽く締め込んで使うのがお勧めかな。←トーシローの意見です(;^ω^)
時計を傷つける可能性があるので、自分の安い時計限定にした方が良いかもね。
バネ棒外し
バネ棒外しは、時計をバンドに取り付けるための”バネ棒”の付け外しをするための工具です。
バネ棒外しが無くても、安全ピンとかマイナスドライバーとかで頑張ればどうにかなります。
でも時計バンドの交換に使えますので、
まだまだこれからも長い人生をヒーコラ言いながら歩かなきゃならんのでしょうから、
安めのものを一本持っておくとこれからの人生が、ちょっぴり楽になると思うよ。
この機会に、バァーーンと下のを買っちゃってください! 大将!
先の細いピンセット
電池交換くらいなら、こういった先の細いピンセットが無くても作業はできます。
安全ピンやらツマヨウジを使って、頑張ればなんとかなります。
だけど、しっかりした作りの先の細いピンセットは、細かい作業をするときには効果絶大なツールです。この際ですからツベコベ言わずに買ってしまいましょう。
わたしはもうやりません。懲りました…
時計の裏蓋を開ける
まずは、バンドを外した時計を固定具に取り付けます。
たいした抵抗もなく、意外とあっさり御開帳しました。
さすがは20年以上電池交換してきた熟女ちゃんですね。
時計の下に2本敷いている白いヤツは結束バンドです。
オープナーのビットが固定具に当たって回せなくなるので、
時計の高さを上げるために、シムとして使っています。
しかし、閑散とした中身ですなぁ…
それがしのアタマの中もこんな感じだろうか?
それにしても、リューズのシャフトの長いこと!
ムーブメントは信頼の日本製です。
「MIYOTA CO」って刻印されています。
これは今は無き「ミヨタ株式会社」で作られたムーブメントです。
今は無きと言っても、会社は「シチズンファインデバイス株式会」と名を変えて、
ブランドとして「MIYOTA」は存続しています。
見るからに世界を相手にしている感の漂うホームページがありました。
https://miyotamovement.com/jp/
創業は 1959年 – 御代田精密株式会社。
裏蓋の内側には、書き込みやらシールやらが貼ってありました。
電池交換の業者の仕業だな。
自分で開けてみて初めて知った驚愕の事実! (大げさ)
業者さんはこんなこと書き込んでいたんですね。
電池を交換した日だと思うのですが、「28.7.2」って何なんですかね?
平成28年なのかな?
おお、やっぱそうだ。2016年 7月 2日の日記を見たら電池交換していた。
ちなみにこの日の夕食は、サーロインステーキ420g! だった。
それと日本昔話的な大盛どんぶり飯に、山盛りモヤシ炒めに味噌汁!
当時のおれってすげーな。今なら確実にゲロ吐く自信がある…
しかし、これって何のために日付を書き込んでいるのだろうね?
意外なことに、パッキンのゴムはまだ使えそうだった。
もしかして業者さんはこれも交換してくれていたのだろうか?
しかし、アマゾンでなんでも入手できる時代なんですねぇ。
電池を交換する
電池の外し方
電池は2本の支持アームに挟まれて固定されています。
下の写真の向かって右側のアームの先端に穴があるので、
ここにピンセットなどの先端を引っ掛けて、図の赤矢印の方向に広げると電池が取り出せます。
※注意
電池がうれしそうに飛び出してくるので、
何かで電池を押さえて飛び出しを防ぎましょう。
もちろんわたしは電池を飛ばしました。
まさか10cmくらい上にポップアップするとは思いませんでした。
よっぽど嬉しかったのかな?
せっかくなので、外した電池の電圧を測定してみました。
電池は、村田製の SR626SW 。酸化銀電池です。
新品の電圧の規格は 1.55V 。
外した電池の電圧は 1.165V になっていました。
酸化銀電池のカットオフ電圧は 1.2V ということなので、がんばったってことですね。
外した電池は正しく捨てましょうネ
ボタン型の電池は、ショートしないように
絶縁テープで処理してから自治体の指示に従って廃棄しましょう。
電池の取り付け
取り付ける電池はこれです。
ワイシャツのボタンよりも小さいんですねぇ。
●SR626SW 村田製 酸化銀電池
https://www.murata.com/ja-jp/products/batteries/micro/overview/sr/standard
https://www.murata.com/-/media/webrenewal/products/batteries/micro/overview/sr/standard/datasheet_sr626(28).ashx?la=ja-jp&cvid=20231214063110000000
公称電圧 1.55V
使用温度範囲 -10℃ ~ 60℃
公称容量 28mAh
直径 6.8mm, 高さ 2.6mm, 質量 0.4g
IEC (JIS) SR66
通販で買ってしまったけど、なんとこの電池、
近所のダイソーにもセリアにも置いてあって驚いた。
通販だと沢山入っているから割安ではあるけど、
この銀酸化電池は 2-5年の棚寿命だというので、
少量使うなら 100均の方がコスパが良いと思う。
100均のがきちんと作られ、かつ新鮮なものであるならばだけど。
どうなんだろね?
電池の取り付けは簡単です。
押し込むだけでパチンとはまります。
まとめ
- 腕時計の電池交換は簡単
- 専用工具も安い。1,000円~2,000円
- 今度買う吊り下げ時計は、開き直ってこういうのにしようかな?
資料
酸化銀電池
ウィキペディアからの抜粋
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E5%8C%96%E9%8A%80%E9%9B%BB%E6%B1%A0
酸化銀電池(さんかぎんでんち)とは、乾電池(一次電池)の一種。
銀電池、銀亜鉛電池とも呼ばれる。
製品のほとんどはボタン型で小型の電子機器で広く使用される他、
長期保存性などの優れた特性により特殊用途にも使われている。
長所
放電時の電圧特性に優れ、放電の末期まで電圧降下が極めて少ない
自己放電が低く長期保管が可能
重量エネルギー密度が鉛蓄電池の約3〜4倍、アルカリボタン電池の約2倍と高い
放電特性が安定している
短所
高価、銀を使用するために銀の価格相場の影響を受けやすい。
液漏れすることがある
※近代までは最も高価で高性能な電池だった。
https://www.electricity-magnetism.org/ja/%E9%85%B8%E5%8C%96%E9%8A%80%E9%9B%BB%E6%B1%A0%E3%81%AE%E7%89%B9%E5%BE%B4-%E9%9B%BB%E5%9C%A7%E3%80%81%E5%AE%B9%E9%87%8F%E3%80%81%E8%87%AA%E5%B7%B1%E6%94%BE%E9%9B%BB/銀酸化電池は、1.2Vのカットオフ電圧を持ち、
20-25°Cで保存されている場合の年間自己放電率は2-10%です。
銀酸化電池は2-5年の棚寿命を特徴とします。
ミヨタ
ウィキペディアからの抜粋
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%82%88%E3%81%9F
ミヨタ(時計メーカー) – シチズンの傘下にあった時計用部品およびクオーツ腕時計の組立生産メーカー。
後述の御代田精密を祖とし、1991年に御代田精密株式会社より社名を「ミヨタ株式会社」に変更。
以後、シチズンミヨタ株式会社(2005年~)
シチズンファインテックミヨタ株式会社(2008年~)
シチズン時計ミヨタ株式会社(2010年~)を経て、
2015年、シチズンファインデバイス株式会社となり、社名は消失した。
同社製の腕時計用ムーブメント製品を指す俗称。
MIYOTA
MIYOTAMIYOTAロゴおよびMIYOTAは、シチズン時計株式会社の登録商標および商標です。CITIZENは、シチズン時計株式会社の登録商標です。いかなる場合も許可なく使用してはいけません。