賞味期限切れして２年が経過した、サッポロ一番塩ラーメンは食えるのか？
見た目はどうなのか？ 食ったら味とか臭いはどうなのか？
お腹を壊したりしないのか？
この記事は、そう言った誰しもが気になって仕方がない謎を解き明かすべく、
もったいないお化けに取り付かれた男が、勇敢に食らいついた愛と勇気の記録である。（自画自賛）
賞味期限切れ２年のサッポロ一番
今回の研究素材はコイツです。
人類が愛してやまない、コスパ最強の貧乏グルメ、ポロ一の塩！
これを食ったことのない日本人は、おそらく存在しないだろう。
（天皇陛下とかはどうなんだろうね？）
問題はコイツが、賞味期限が切れて２年も経過した、完熟の逸品だということ。
有事の際の保存食として、インスタントラーメンが買い置きしてあったんだけど、
その後グルテンフリーや FODMAP やらを始めたもんだから小麦製品を食べなくなって、
気が付いたら賞味期限から２年が過ぎていたわけだ。
本日は 2023年 11月 3日で、ポロ一塩の賞味期限は 2021年 7月 15日だ。
つまり賞味期限が切れて、２年３か月と１９日が経過したビンテージものである。
乾物とはいえ缶詰ではないのだから、賞味期限が切れて２年はさすがにヤバくはないか？
とは思ったものの、もったいないし、ブログのネタにも困っていたので食ってみることにしました。
開封して状況確認
まずは開封。
びくびく、ちょっと怖い…
もしも開けたら、麺がドドメ色のまだらに染まった恐ろし気な状態だったらソッ閉じします。
んなもん食ったらタダでは済みますまいて。
そんぐらいの警戒心はわたしにだってあるのだ。
ほっ…
見た目には何の問題もありませんでした。
美しい薄クリーム色で、長年連れ添った馴染の肌です。そそります。（食欲をですよ！）
いちおう出してみて、しげしげと観察しましたが、変色や変形と言った異常は見受けられません。
新車の輝きそのままです。
見た目では、一瞬勝った気になりました。
問題はその香りだった…
開封したとたんに機械油みたいな、食用からは遠い所にある香りが、ガツンと鼻に突き刺さってきて、「ああ、これ食ったらアカンやつだ…」と、直ちに本能が警告してきた。
危険レベルで行くと、雲古を１０としたら０．１くらいかな？ 主観ではだけど。
食っても「まぁ死なねぇだろう」って感じのライトな毒感ではある…
わたしはどちらかというとアタマが悪い方なので、
「いけるだろ (*^^)v」と軽く判断して、鼻歌交じりで湯を沸かし始めたのでした。
まぁ変な臭いはするけどさ、なんだかワクワクするし、ちょっとうれしい。
しばらく小麦製品を食っていなかったからなぁ…
本当はイイ香りのするパスタを茹でて、大盛りタラコスパにして、そんでもって海苔を大量にバラ撒き、奇声を上げつつ納豆をぶち込んで、狂った犬みたいにがっついて食いたいのだけど、
それじゃぁ平凡過ぎてブログネタとしてスパイスが足りない。
というわけでおじさんは、
おのれの腹をブッ壊す覚悟で、機械油の香るポロ一塩を食います！
５食入りの袋麺なので、まずは２食を一気に食ってみるかぁ。（怯え）
食ってみる
まずはプレーン（キャベツ入り）でいただく
２年落ちの味を遺憾なく味わいたいところだが、栄養を考えてキャベツだけ入れてみた。
ただの実験ではなく、本日のリアル飯でもあるのでまぁ許してほしい。
温かい湯気が立ち上るものの、あの機械油の香りを含んだ湯気にテンションが下がる…
ではいただきましょう。
箸でたっぷりすくい上げ、フーフーしてから一気にすすり込む！
ゴハッ！ グフゲフゥゥ… ケッケッ！
機械油の香りが気管支の粘膜を刺激して、むせて咳き込んでしまった。
わたしが喘息気味であるからなのかもしれないが、
食べるときに息を吸うとむせてしまうほどの機械油臭だ。
容赦ねぇなぁ、２年落ちのポロ一塩！
味は悪くないんだ。
味には全く問題が無い。
でも臭いがさぁ、生物が口にするものではない香りなの。
Ｓ＆Ｂ赤缶カレー投入
ここで食べるのをやめたら男が廃る。
臭い消しとして最強のカウンターブローだと称される逸品、
カレー粉をぶち込んでみる。
カレー粉は信頼のＳ＆Ｂ赤缶カレーだ！
これね。
この威風堂々とした赤缶カレーは、アマゾンで買った特大の４００グラム入りの缶である。
スーパーで売ってるちっこいのよりも、はるかにコスパが良いです。
カレー粉はティースプーンに山盛り２杯投入しました。
これ以上入れると、ガラスのように繊細なわたくしのおなかが変調をきたすので、ホドホドが肝要です。
あんまりカレー色に色付きませんでしたが、味は十分スパイシーなカレー味になりました。
しかし、香りの方は相変わらずの機械油臭…
カレーの香りのおかげで機械油臭は若干目立たなくなって、
すこしムセ難くなったものの、期待したほどの効果は出てねぇなぁ…
傭兵の人が、ジャングルでヘビとかの悪食を強いられる環境において、
カレー粉は最高のスパイスである。
「これさえブッかければ何でも食えます！」と言っていたのに、
ほとんど無力だったのは驚きでした。ありゃぁ嘘だったんか？
でも、わたしにとって食えないほどの障害ではないので、”味は”美味しくいただきました。
ママーのミートソースを投入してみた
カレー粉で敗北を喫したので、翌週にリベンジを試みました。
次なる刺客は、ママーのミートソースです！
またもやジャパニーズスタンダード、みんなお馴染みのコイツです。
これの良い所は、高すぎて買いにくいわけでもなく、安すぎて切なくなるわけでもないところ。
つまり買いやすい。だからだれでもが食ったことがある味だ。
天皇陛下はどうだろう？ 常識的に考えると食べたことないだろうな…
で、ぶち込んだ結果がこれだ。
うーーーむ、なんか見た目が良くないなこれ…
ポロ一塩さんも、まさかミートソースをぶち込まれるとは思わなかっただろうな。
いや、申し訳ない。
食ってみた感想は、機械油最強ってこと。
機械油臭はぜんぜんカバーされす、ミートソースを押しのけて陽気にヌッと顔を出してくる。
しぶといなぁ…
殴っても殴っても立ち上がってくる、矢吹丈みたいな奴なのだ。
でもまぁ味は良かったけどね…
食ってるときには思いつかなかったんだけど、
もしかして重曹とか酢とかでどうにか出来ないだろうか？
無理かな？ そう単純なものでもなさそうだしなぁ…
食用油脂の劣化について
- 熱による重合などによる色の変化と、粘度の変化
- 水分による加水分解
- 酸素やＵＶにて過酸化物の生成
柴田科学株式会社
この中で、２年落ちのサッポロ一番塩の劣化の原因として、該当しそうなものは、
２の水分による加水分解ではないでしょうかね？ （素人の想像です）
だってさ、１の熱による重合は、もうすでに製品になっているんだから無関係だ。
３にしても、酸素は脱酸素処理してるんじゃないの？
ＵＶなんて、包装袋は二重だし、扉付きの棚の中に保管してあったんだから入ってくるわけないしね。
となると、２の水分による加水分解が怪しいと思うのは、
わたしのツルペタ脳ミソがたどり着く結論だわな。
「油脂は酵素リパーゼによって加水分解され、グリセリンと脂肪酸になる」
と書いてありました。
あ、そうですか、へぇ…
わたしには、なんのことやらわかりかねますので、
ここで知ったかぶりをして、適当なことを書かない方が良さそうですね。
でもま、犯人は加水分解さんのようで、加水分解されるとグリセリンと脂肪酸に変化するってんだから、味や臭いが変化して当たり前だと思います。
毒ってわけでもなさそうなので、大量に食ったり常食しなけりゃ大丈夫なんじゃないかな？
人一倍おなかの弱いこのわたしが、２週間で５食も食ってなんともなかったという輝かしい実績があるのだからね。
見た目で変色や変形が無ければ、多少機械油臭が香しくとも、救急搬送されるようなことにはならんだろう。
そういやわたしも年を取って、変色し、変形し、加齢臭まで放つようになったなぁ…( ;Д;)
まとめ
- ２年落ちのポロ一塩は、見た目に問題が無ければ「おそらく食える」。
- ２年落ちのポロ一塩は、機械油の香りがする。
- ２年落ちのポロ一塩は、味は良いけど、機械油臭でむせる。
- ２年落ちのポロ一塩の機械油臭の原因は、おそらく加水分解。（個人の感想）
- ２年落ちのポロ一塩をまた食うか？ もう食わねぇよ！
賞味期限を守って、おいしく頂きましょう。
サッポロ一番塩は、さいこーに美味しいですからね！
