故障の内容は、時間がたつとテレビの電源が勝手に落ちてしまうという故障です。
機種は東芝 REGZA 19A1K。
この記事は、こいつの自力修理を行った記録になります。
購入したのは、地デジ切り替えリミットぎりぎりの 2010年12月12日 日曜 のことでした。
東芝 REGZA 19A1K。32,800円。今思えば、小さいのにけっこう高いですね…
そして約10年後の 2020年 8月 2日 日曜に突然壊れてしまいました。
状況説明
絵も音も出ません。主電源を操作しても電源LEDは消えたまま。
電源コンセントに繋いでいないのと同じ状況。
ただ困ったことに、なにもしていないのに直ったりするんだな。
正常に動作していたのに、しばらくすると突然電源が落ち、放っておくとまた復帰したりします。
アンテナ線を外しているので絵は出ていないけど、電源を入れてしばらくは正常に動作するのです。
購入日: 2010/12/12
故障した日: 2020/08/02
修理実施日: 2022/02/23 水曜日
とりあえず、まずは分解してみる
背面にある、見えているネジを全部外します。
使われていたネジはこの三種類。全部(+)ネジです。
左から
- タッピングネジ大 筐体外周に使用
- タッピングネジ小 RCAコネクタ部の補強に1本
- 小ねじ スタンドの金属板に使用
取り付けるときに間違えると、壊してしまうので注意が必要です。
裏蓋を外すときにスィッチ類の付いている側からアプローチすると、割と簡単にご開帳します。
左側の茶色いベークの基板が電源基板で、今回はコイツが怪しい。
右の緑色の基板は、映像&音声&制御の基板になります。
それにしても昔のブラウン管式のTVと比べると、拍子抜けするほどスッキリしていますね。
昔のブラウン管式テレビは、ふたを開けると、中は薄汚れ、鬱蒼とした部品とホコリの巣窟だった。実際、虫も住んでいたりした。
しかも「高圧危険」と、威嚇的な赤い文字のシールが貼ってあったりして、馬鹿ガキは隙間からドライバーを突っ込む誘惑に逆らえず、そのたびに悪魔が腕を駆け上ってくる感覚に奇声を上げたものでした。(遠い目)
困ったことに裏蓋を開けたものの、いくら待っても異状が再発しないのです。
今は冬、故障したのは夏。
つまり気温が関係するかもしれないので、ドライヤーで加熱し、異状が出たところでポイントクーラーを使ってピンポイントで冷やして、病巣を突きとめる作戦で行くことにしました。
ポイントクーラーって、こんなやつね。
狭い範囲を急速に冷却することができます。
このために買いました。
きっとゴキにも効くと思うから、余ったらやってみよう。ふふふ
ドライヤーなんていう、チャラいオモチャは持っていなかったので、電気屋に行って一番安いのを買ってきた。このためだけに使うのだから、これでいいのだ。
ちなみに 2,270円だった。しっかり働いてくれよ!
そして30分ほどドライヤーで炙ったものの、何の変化も無く、画面には平然と「アンテナが繋がってないのでなんとかしろ」の表示が映っていました。
今は冬。室温が低くて、激安ドライヤーで温めたぐらいでは焼け石に水なのかもしれません。
このままでは埒が明かない…
よって本件は、気温が27℃をくらいになる初夏を待って再戦することに決定
なぜか音が出なくなっていたので、今回は
音が出なくなった問題を修理することにしました。
音が出ない故障の修理
いつのまにか音が出なくなっていました。夏に故障したときには、画面が映っているときには音はちゃんと出ていたのに、今はまったく音が鳴りません。
半年ほったらかしにしていたので、いつから音が出なくなったのか、さっぱりわかりません。
ステレオなのに全然音が出ないので、音声回路の元の方のトラブルだろう。
音声用の電源回路とかが逝ったのかな?
オーディオ回路の場所は下の赤枠のあたりです。
セオリーどうりに電源部からチェックします。
下の赤矢印の指している2ピンのコネクタがそれ。電圧を計ると12Vで正常。残念!
それでは、このステレオアンプIC(ROHM製 BM5446EFV)の、入出力信号を調べてみましょう。https://www.mouser.jp/datasheet/2/348/ROHMS34540_1-2561264.pdf
と、オシロを取りに行こうとしたそのとき!
フレームにくっついて「見逃してくれよぉ…」的な雰囲気のコレって、スピーカーの磁石じゃね?
やっぱりそうだ。
10年経過した接着剤が風化して、ガビガビになって取れてしまったようだ。
で、元どうりにハメてみると…
接着剤(セメダインスーパーX Hyper ワイド)でくっつけ直して、音が出ない故障の件は完了しました。
わーい
で、終わったら許せないですよね。
わかってます。わかってますよ。わたしだって男です。始めたからには、納得できる落とし前をつけたい。
夏になって、気温が27℃を超えたときに再戦を誓います!
まとめ
- 時間がたつと電源が落ちる故障は、異状が再現しないので修理できていない。
- 音が出ない故障は、スピーカー磁石の接着剤の風化。
- 再戦を誓う。(夏になったらヤルですよ)
スピーカーの磁石が外れたのは、裏蓋の脱着作業の時が一番あやしいな。
裏蓋が外れなくてガタガタやってるときに、どこかに当たって取れたんだろうな…
第2話はこちらからどうぞ。