これはわたしの体験談です。
医者に行っても、市販薬でも治らなかった30年ものの手指のパックリ割れを、
簡単格安の方法で治すことができましたので報告します。
当たり前の方法なので、安全で安価です。
何をやったのか、何を使ったのか、治るまでの期間などを記します。
薬は使用しないので、どなたでも安心して試すことができます。
治すためにやったこと
わたしはこの方法で治りました!
と書いてはいますけど、正確には完治したわけではありません。
油断すると再発するので、続けることが大切です。
つまり、対処療法です。
根本的な原因ってなんなんでしょうね?
わたしは体質の問題だと諦めて、この対処療法を続けています。
症状が改善して丸2年が過ぎ、3年目に入っており、もう割れて痛い思いをすることは稀になっています。
体調が悪い時や、しばらく保湿をサボったときなどに、指の皮に固いところができてしまうことがあって、そういうときだけ割れてしまうことがありました。
おそらく3か月に1回くらいは一か所くらい割れるかな? って感じ。
でも以前の、毎日ボロボロの状態に比べたら雲泥の差です。
具体的な方法
とにかく乾燥を防ぐにつきる。
割れがひどい場合
患部にワセリンを塗る。
これは薄く塗布するだけで良いです。ベタベタするようでは塗りすぎ。
塗りすぎたところで治癒に影響はありませんが、ワセリンの消費量が増えるので不経済です。
塗りすぎると寝具なんかを汚すし、ワセリンは可燃物なので火災防止の観点からも良くありません。
ちなみにわたしは、50g の小瓶で半年以上もちます。
次に患部をラップで保護します。
就寝時にラップが取れてしまう場合は、100均とかで指サックを仕入れてこれで保護します。
指サックが嫌ならば、軍手や、運転用の白手袋などでも良いです。
寝ているときに無意識に手袋を脱いでしまうなら、ヒモを使ってロックしましょう。
わたしはこんな感じでやっています。↓
適当な紐を使って、このぐらいの長さの輪っかを作ります。
そしてこのように手袋にかけて、手袋が脱げないようにロックします。
この処置をしていて、寝ているときに手袋が脱げてしまうことは一度もありませんでした。
軽い割れの場
患部にワセリンを塗る。
面倒がらずに、いちいちシツコク塗ってください。
とくに水仕事のとき、トイレで手を洗ったときは必ず塗ります。
生きる義務だと思って塗ります。
割れていない場合
予防の意味で、常に薄くワセリンを塗って乾燥を防ぐ。
残念なことに、対処療法なので油断できないのです。
使った物
1.ワセリン (wikipedia ワセリン)
塗る量はほんとに薄く少量で良いので、硬めのワセリンが良い。
わたしは、初めのうちは 50g の小瓶を使っていましたが、今では 500g の大瓶を使っています。
ちなみに、大瓶のままダイナミックにではなく、小瓶に移し替えて使っています。
【第3類医薬品】白色ワセリン 500g ブランド: 大洋製薬 ¥1,286 税込
【第3類医薬品】日本薬局方 白色ワセリン 50g ブランド: 健栄製薬 ¥585 税込
コスパの良さは 500g が圧倒的に良いですね。
2.傷の保護カバー
- ラップ
- 指サック(ラップのすっぽ抜け防止。100均のを使いました)
- 軍手など(就寝時にラップが外れないようにするため)
- あかぎれ保護バン(市販品)
『あかぎれ保護バン』これなかなか良かったです。
親指の背が広範囲にガサガサのひび割れになったとき、ワセリンは使わず、これを貼るだけで治りました。
サイズはいろいろあって、大きいのもあります。
これの良い所は水に超強いところ。おすすめです。
水仕事しようが、風呂に入ろうが剥がれません。
もうはっきりと覚えていませんが、3日くらい貼りっぱなしだったこともあったと思います。
これとは別に、いわゆるバンドエイド的なものも使っていたことがありましたが、ウォーターブロックって書いてある製品でも、たいしてブロックしてくれなくてガッカリした経験があります。
効果はどのくらいの期間で現れるのか?
計測したわけではありませんが、浅い割れなら2~3日、
深い割れだと1週間ほどで傷は塞がります。
まぁ普通の傷の修復速度ですね。
大事なことは、傷が塞がった後もしつこく保湿を続けること。
傷が塞がればラップは不要ですが、水に触れた後は必ず少量のワセリンを塗布します。
一か月くらいすれば安定感が出てきます。
それまでは傷があることが常態だったのに、傷が無いことが普通に感じられるようになります。
でも油断は禁物。
生きてる間はずっと保湿が必要かもかもしれませんね。
偉い人が根本原因を見つけて、バシッと完治させる方法を発見するまででしょうかねぇ…
ぱっくり割れのメカニズム
根本原因はイロイロ。加齢とか職業的な要因とか。
でも原理は『乾燥』。
ふやけた皮膚が乾いてゆくときに、もともと含んでいた皮膚の水分までもを道連れにして蒸発してしまうので、結果、皮膚の角層がガビって割れてしまう。
水仕事などをすると皮脂などのバリア機構がはぎ取られ、浸透圧によって皮膚に水が浸透してふやける。
そして水分が乾燥してゆくときに、皮膚を潤していた水分までもがいっしょに蒸発してしまう。
この、もともとあった皮膚の水分まで道連れにして蒸発するってのがよろしくない。
これが繰り返されると、どんどん皮膚は固くなり、柔軟さを失って引っ張り力に耐えられず、やがてパックリと割れる。
こういうプロセスらしい。
ネットを漁って得られる情報では、どこもこういう理屈が書かれていた。
しかし、パックリ割れが始まる以前は平気だったのに、なんで突然そうなるのか?
その原因については、以下のようなことが挙げられていた。
あるいは職業的な要因、つまり水や薬品を扱う職業、例えば飲食店、美容師、医者、
あるいは紙を扱う仕事など。
わたしの場合はなんだろう?
わたしはタダのしがない電子関係の技術者で、水も使わないし、
触るのはキーボードとオシロスコープなどの測定器で、たまにハンダゴテってとこ。
やっぱ加齢なんですかね? でも、30年前で加齢って… ( ゚Д゚)
パソコンのキーボード作業が良くないと書いてあるHPがありました。
「指先の皮脂や水分が奪われたり負担がかかるため」
なるほど。一理ある。でもキーに触れない部分も割れるんだよなぁ…
わたしの症状
指の皮膚の一部が固くなり、刺激するとますます固く痒みが増す。
やがて患部が盛り上がってパックリ割れて、当然痛い。
固くなった皮を剥いたりすると真皮が丸出しになって血が滲んで、ヒリヒリと痛む。
また、上記のプロセスを踏まず、いきなりパクッと割れることもある。
人差し指の先端部の側面なんかがこうなることが多かった。
そういや親指の背の部分が広範囲にガッサガサになって、
一面が細かく割れまくったこともあったな。
ちなみに、最近すこしワセリンをサボっていたら症状が出ました。
グロ画像に近いのでボカシを入れました。
クリックするとボカシなしの画像を表示しますので、
クリックしないことをお勧めします。
典型的なパックリ割れではありませんが、症状のバリエーションにこんなのがあります。
慌ててワセリン治療をやっているので快復に向かっているところです。
指の先端近くが、まるで布がほつれるようにボロけてきます。
放置すると広範囲に皮が剥けて薄くなり、血がにじむようになる。
ペンだこができる位置あたりが乾燥し、皮膚が固くなっています。
放置すると厚くなってきます。毟ると真皮が覗いて血がにじむことになります。
左手の人差し指の腹を、線上に乾燥した部分ができています。
これを放置するとパックリ割れます。
だけど、ぜんぜん治らなかった。
相性が悪かったのか、ますますひどくなった市販薬もあった。
だけどあっというまに再発して、今度はさらに症状がひどくなった。
今にして思えば、最初にステロイド剤で一気に回復させたら、
あとは地道にワセリン保湿で治せばよかった。
ちなみに使ったステロイドはデルモベートで、最初にかかったその医者はでかいチューブでポンポンと出してくれた。あとで知ったけど、デルモベートって最強ランクのステロイドだったんですね…
クロベタゾールプロピオン酸エステル(Clobetasol propionate)は合成副腎皮質ホルモン外用剤の一つである。
皮膚炎や乾癬等の皮膚疾患の治療に用いられる。
ステロイド外用薬として使われ、日本での格付けで5段階中5のストロンゲスト[1]。
商品名デルモベートなど。剤形には軟膏、クリーム、ローションがある。
効力が極めて強いので、大量または長期(2週間以上)にわたる広範囲の使用(特に密封包帯法(英語版)(ODT))で全身性の副作用が発現することがある。
免疫抑制効果があるので円形脱毛症、尋常性白斑、硬化性苔癬(英語版)、扁平苔癬等の自己免疫疾患の治療にも使用される[2]。出典: ウィキペディア(Wikipedia)デルモベート(クロベタゾール)
こんな調子で、わたしの両手はいつも傷だらけだった。
書類に血はつくし、痛いし、糸などがパックリ割れた傷口にジャストフィットすると、
おっさんのくせに「ひっ!」とか変な声が出てしまうほど痛かった。
まぁ痛いけど、ピリッとくる瞬間的な痛みだから、ほかの重篤な怪我に比べると苦痛は軽い。
でもさぁ、30年間四六時中だからねぇ…
生活のクオリティは下がりますよ。
魚釣りとかには、とても行く気にならなかった。
お魚ってトゲトゲしてるし、釣り糸だって傷口にめり込んだらと思うと気分が萎えるんだ。
じゃぁ、今までに出会った皮膚科の医者はヤブだったのか?
ヤブというか、生死にかかわらない病気だし、治りにくいので医者に緊張感が無いんですよね。
あとはその医者のモラル次第ってところだと思います。
わたしが出会った皮膚科の医者の処方は、以下の3パターンでした。(個人の感想です)
医者1: ただの薬屋になってる医者
ぱっくり割れならステロイドってノリで、デルモベートをくれる。使い切れないくらいくれる。一時期、机の引き出しにデルモベートが売るほどあった時期がある。
医者2: ちんたらと治療を長引かせたい、ちょい悪医者
ワセリンを基材として、ちょいと保湿剤と炎症止めを混ぜて売りつける。
「あ、だいぶ良くなってきましたよ」とふざけたことを言って、何年でも同じ処方をする。
5年ほど毎月通ったけど、いつも同じことを言いやがった…
医者3: もはや希少種のマトモな医者
ワセリンとラップによる保湿治療を勧める。
「あれ? 医者3 は、今回お前が書いてる記事と同じじゃないのか?」
ええ、そのとおりです。
しかも、これを言ってくれた医者は10年くらい前に出会った医者だ。
当時のわたしは
「ワセリンとラップだぁ?
そんなんが現代の治療なのかよ?
キュウリの美顔パックと同じようなもんだろ?
根本治療じゃないじゃん。ああ?( ゚Д゚)」
と思って軽く考えていた。(バカ炸裂!)
のら犬頭のくせに、これはきっとアレルギーなどの明確な原因に対する体の反応なのだと信じていて、小手先の対処療法ではなく、根本治療をしてくれる特効薬を期待していた。
でもそんな薬無いんだよね。
なぜなら、存在するならとっくに処方されているはずだから。
これまで使った市販薬について
市販薬で、この症状に劇的に効く薬は無いと思います。
そんなものがあるのなら、とっくに医者が処方しているはずなので、
何十年も悩まされるなんてことにはなるはずがない。
そりゃぁいろんな薬を試しましたよ。
ステロイド入りのもの、炎症止めの含まれているもの、保湿剤、などなど。
どれも塗っただけでは効かなかった。
って言うか、ワセリンと大差ないんじゃないだろうか?
ラップ巻いたりしていたら、ワセリンよりは効果があったのかもしれないけど…
でも、ワセリンで治るのならコスパの良さはワセリンが圧倒的に良い。
ちなみに薬との相性があるみたいで、使ったらひどいことになった市販薬がありました。
それが メンソレータム メディクイック。
今も販売されているから、これが効く人も多いのだと思います。
でもわたしには合わなかった。
塗ったらたちまち皮膚の硬化が加速し、乾燥した皮が分厚く盛り上がった。
やがて固く厚くなった皮膚は破れ、真皮が出てきて痛かった。
患部が広範囲の人は一気に全体に塗るのではなく、先に小さい面積で試してみることをお勧めします。
※これは実体験を元にした”使用方法の注意喚起”であって、ネガティブキャンペーンではありません。
まとめ
- 一回は皮膚科に行くべき。
- もっとも大事なことは保湿。(こまめにワセリン。ラップ。就寝時はラップして手袋)
- 症状がぶり返しそうになったらすぐさま保湿。(これ大事)
- ステロイド剤は「常用」しない。(医者に使い方を聞いてください)
- 市販薬は悪化することもあるので、初めて使う薬はいきなり広範囲に塗らない。